カウンターリフトは乗れるけど、リーチは微妙・・・。
正直、苦手意識がある。
- リフト歴はあるけど、リーチはあまり乗らない
- リーチリフトは難しそうで、苦手意識が満載
- カウンターなら余裕なんだけど、リーチはちょっと微妙・・・
カウンターリフト担当だと、リーチに苦手意識がでます。
リーチ担当になったらどうしよう・・・。少し恐怖です。
僕は10年前、リーチに乗り終えるとクタクタで、肩がパンパンになっていました。
✔︎この記事では、リーチリフトの苦手意識をほぐしながら『コツと注意点』を解説します。
この記事を読むことでリーチの苦手意識が無くなると幸いです。
リーチの操作が難しいのは、なぜか?
※写真は、ユニッククレーンの操作レバーです。
レバー操作が難しい
✔︎リーチがカウンターと比べ難しいのは、なぜでしょう。
特殊な操作方法が、難しく感じるポイントです。
Q:特殊な操作方法って??
- カウンター➡︎クルマの運転っぽい
- リーチ➡︎ユニックの操作っぽい
A:リーチリフトは、レバー操作がメインです。
✔︎写真は、ユニッククレーンの操作レバーです。
クレーンのレバー操作は、とても難しそうです。レバーの数を見ただけで『無理!』って感じです。馴染みのないレバー操作は、難しくて当たり前です。
レバー操作に慣れてる人は、あまりいません。
レバー操作のコツ
リーチリフトのレバーは、ユニッククレーンほど多くありません。操作レバーの位置は、覚えることができるはずです。
✔︎レバー操作のコツは
- じんわり操作することです。
レバー操作を、スイッチ的に操作してしまうとギクシャクします。ギクシャクしていると雑に見え、上手いとは言えません。
ですが、機種や年式によって『レバー操作のクセ』があるので要注意です。
練習時にレバーのクセを掴む!
特殊なデッドマンブレーキ
リーチリフトの、特殊なブレーキは『デッドマンブレーキ』といいます。
✔︎クルマのブレーキとの違い
- クルマのブレーキ➡︎ペダルを『踏み込む』とブレーキが掛かる
- デッドマンブレーキ➡︎足を『離す』とブレーキが掛かる
✔︎クルマと逆の操作なので、難しいです。
デッドマンブレーキのコツ
クルマのブレーキは、じんわり踏み込みます。操作が逆の、デッドマンブレーキをパッと離すと『急ブレーキ』になってしまいます。
- デッドマンブレーキのコツは、ブレーキをじんわりと『離す』こと
しかし、じんわり離しても、機種によっては効き始めが唐突で難しいです。
コツをつかむまで『バックレバーをブレーキ』の代わりにすることもできます。電気ブレーキ(プラギングブレーキ)です。
バックブザーがなってしまいますが、構造的に問題はありません。
慣れてから、デッドマンブレーキもマスターします
リーチリフトは、狭い場所に最適
リーチは車体がコンパクトなので、狭い場所に向いています。
『こんな所に格納できるはずがない!』
狭い場所のリフト操作は、難しいです。リーチに苦手意識を持つひとつの原因です。
フォークリフトは、大きくなると扱う荷物も大きく(重く)なります。大きな荷物は広い場所で扱います。リーチリフトはコンパクトなので、小さく細かい荷物を扱います。
- ポイントは、リーチリフトの操作は精密なこと
カウンター専任が『リーチが苦手になる原因』は、この辺りにあると思います。
- カウンター➡︎広い場所で大きな荷物
- リーチ➡︎狭い場所で小さな荷物
活躍するシーンが違うので、テクニックと危険ポイントが変わります。
リーチリフトの操作のコツ
リーチで、荷物をすくうコツを解説します。
ツメを、荷物の真正面に持ってくるコツ
- 狙った場所に、ツメを持ってこれない
- 狙った場所に入れず、何回も切り返す
- ハンドルを切るタイミングが、分からない
✔︎リーチ操作で最初にぶつかるカベです。
最初は何回も切り返すのが、普通です。
ツメを真正面に持ってくるコツは、理想の位置にツメを持って来たとき、『次のこと』をおぼえておきます。
- 荷物とリフトの位置関係
- 特に、前輪と荷物の位置関係
- リフトのハンドルを『切り出したポイント』
旋回して荷物をすくう場合、ハンドルを切るポイントや走行ラインはほぼ1つです。狭い場所になればなるほど、正解の走行ラインは限りなく1つになります。
✔︎もし、ハンドルを切ったポイントが分からなかった場合、
- 戻ってハンドルを切ったポイントを探る
そのままバックすると、『ハンドルを切ったポイント』が分かります。ツメがズレていたなら、『ハンドルをきるポイント』を少しずらしてみます。
✔︎リフトと荷物の位置関係から、ハンドルを切ったポイントを逆算します。
この練習で、確実に狙ったポイントにツメを持ってこれます。
肘で前進しながらフォークレバー操作をするテク
✔︎最初から、肘で操作する必要がない理由
- 慣れないレバー操作を肘でするのは、危険
- 人によって、手の大きさや腕の長さが違う
※リフトに慣れて、作業の難易度が上がると肘を使うことがあります。
✔︎肘でレバーを操作する理由
- 荷物を持ち上げながら、前進する
- つまり、レバーを操作する手が足りない
※リーチリフトは、『ハンドル』と『ブレーキ』以外はレバー操作です。操作する手が足りなくなり、肘で操作します。
✔︎リフトのツメを操作する手より、肘側で操作します。人によっては、手首だったりします。
- 肘で操作ができないと、ダメな訳ではない
- 肘で操作ができると、上手い訳でもない
✔︎肘で操作するのは、『手が足りない』と思った時です。
リーチリフトの注意点
ハンドルの切角に注意する
✔︎リーチリフトは、ハンドルが約90度切れます。
この切角があるのでコンパクトに動けます。
✔︎ハンドルの切角の注意点
- 停車時、ハンドルを真っ直ぐにする
- 乗車時、ハンドルの切角を確認する
✔︎停車時と乗車時にハンドルの切角を確認します。
Q:ハンドルが、真っ直ぐになってなかったら?
- 知らずに乗ると、横に接触する
- 横が壁だと、挟まれ事故の原因になる
A:事故の原因になり、危険です。
対策:レバーをじんわり操作するか、目視でタイヤを確認します。
サイドシフトフォークを活用する
✔︎サイドシフトは、荷物を左右に『スライド』できる『補助アタッチメント』です。
※注意点があります。
- スライドしたあと、センターに戻す必要がある
- スライドしたことを、把握しておく
✔︎上記を注意して、積極的に使いこなすと作業の幅が広がります。
センターに戻さないと、構造上ツメを繰り込むことができない機種があります。
忘れてツメを繰り込むと、ツメが跳ね上がって荷物が破損します。
斜め45度位に跳ね上がります。
リーチイン・リーチアウトどちらで運搬すべきか?
✔︎リーチインで運搬するとリフトが安定します。
※リーチアウト(ツメを繰り出した状態)の注意点
- 後ろのタイヤが、浮き気味になる
- なので、ブレーキやハンドル・アクセルがききにくくなる
✔︎リーチリフトの後ろのタイヤの役割(ハンドルの真下のタイヤ)
- ハンドル操作
- ブレーキ
- 駆動
※後ろのタイヤが浮くとこの3つが操作不能になり、危険です。
✔︎許容重量内ではリーチインで運搬すると安全です。
リーチリフトの危険ポイント
リーチの『危険ポイント』を解説します。
濡れた路面で滑りやすい
リーチリフトのタイヤは、溝がないです。そのため、濡れた路面は滑りやすいです。
✔︎もし、滑ってしまったら
- 荷物を一旦置いて滑りを止める(摩擦面を増やす)
※有効な緊急対策です。
✔︎回避できない、『危険な状態』とは
- 荷物が高い位置で滑る➡︎転倒や重大事故の可能性大
- 空荷の場合➡︎止まるのを待つしかない
濡れた路面を『見極める』ことが重要です。
滑りやすい危険な路面の特徴
✔︎滑りやすい路面の特徴は下記の通り。
- 水たまりがある→見て避けれる確率が高い
- 霧雨で路面に水気がある→気づかない場合がある
- 寒さで結露している→気づかない場合がある
- ほこりが浮いている→まさかほこりで滑ると思わない
✔︎特に『霧雨』『結露』『ほこり』は意外と滑ります。
雨の日や寒い日は、要注意です
持ち上げる重さの限界
✔︎リーチリフトは前輪を軸にした『天秤』です。
リフトのウェイトと荷物の重さでバランスが取れています。バランスが崩れると危険です。
✔︎バランスが崩れる状況
- 許容重量を超える
- 荷物が天秤の中心から離れる
- 重い荷物を高く揚げる
リーチは荷物を繰り込むことができます。
✔︎荷物を繰り込むメリット
- 小さく旋回できる
- 荷物を安定させる
ハンドル下のタイヤが減ると、気をつけること
✔︎リーチリフトのハンドル下のタイヤは、3つの役割があります。
- ハンドルを切る役割
- ブレーキの役割
- 動力を伝える役割
✔︎重要な役割を掛け持ちしているので、操作に影響が出る場合があります。
- タイヤが減りやすい
- タイヤが欠けやすい
✔︎特に、タイヤが減ることが操作に影響があります。
- リフトのツメの、角度が変わる
- リフトの車速が変わる
※タイヤが減ると、車高が後ろ下がりになりツメの角度が変わります。
最後に
リーチリフトの『コツを掴む練習のポイント』を紹介しました。
思い通りに操作できると、苦手意識がなくなる筈です。
✔︎リーチリフトで、新たに苦手な操作ができると、
- 何に苦手意識を持っているのか
- 物理的に操作可能か
- その操作は安全か
✔︎上記を明確にして練習すると、上達も早く応用が利くようになります。
フォークリフトの資格取得は簡単です。しかし安全に配慮しないと、職を失うのも簡単です。
常に安全に配慮し、危険を避ける人が上手いリフトマンだと考えます。
これからも安全を最優先に、日々練習を積み重ねましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
カウンターリフトのコツも解説しています。よろしければ、どうそ。
それでは、『ご安全に!』
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